お子さまに勝ち癖をつけるために、不調を招く3つの兆しに注目!パート2

お子さまに勝ち癖をつけるために、不調を招く3つの兆しに注目!〜廣津留真理の子育て応援日記28

勉強に集中するのと並行して、お子さまにこの傾向が出たら要注意、ご家庭で見過ごすとあぶない3つの不調の兆しの続きです。

1.Self Handicapping(ひたすら失敗に向かって進みつづける、絶望への努力)
2.Procrastination(”やればできる”に一生だまされる?)
3.Health Condition(首から上のどこかに本当に悪い箇所がある)

前回は、1のSelf handicappingを取り上げましたので、今回は2のProcrastinationです。

2.Procrasutination(先延ばし主義)とは、今すべき問題や課題を”あとでやろう”と決めることです。単に、だらだらすることではありません。課題への取り組みを先延ばしする、と”決めてしまう”ことがこわいのです。1つ先延ばしを決めてしまうと、次々に先延ばし課題が増えても、表向きにはなんとも思わなくなります。1度経験したことを2度するときは、壁を容易に乗り越えられます。そのうちに、”やればできる子”のレッテルを貼られるようになります。

ですが、先延ばしした課題は、心の奥で厖大なストレスとなっていきます。あれをやっていない、これもやっていない、そういうお子さまは、明るくふるまっているつもりでも、表情は冴えません。心の底では、”やらないからできない子”とわかっているからです。いつまでもそんな気持ちでは、楽しいはずの限られた若い時間がもったいないのです。

先延ばしの原因はこのようなことがあります:課題と自分の能力の差に圧倒されて恐怖心に支配されている・ストレス耐性が低い・時間管理能力が低い・課題の先にあるべき目標がない、などです。

解決方法は、個人差もあるでしょうが、まず、課題と現在の自分の能力差がどのくらいあるのか、客観的にみつめることです。あまりに差が大きい場合は、その課題の手前にある問題から地道に解決していく必要があります。その際は、やり直しや後戻りをすることでプライドが傷つく、といったムダな骨折りがないように、周りの的確なアドバイスが必要でしょう。

次に、時間管理です。代謝がもっとも良い時間帯を発見すると意外と楽に解決できます。代謝が良い、とは、1日のうちで一番自分が活発になれる時間帯がかならずあるはずです。代謝の変化で人間の行動は全て解決できる、とする研究者もいるくらいです。その時間に集中して課題に取り組めば、活発に動かない他の時間をだらだら過ごしても大丈夫です。だらだら時間がないと、逆に集中できないかもしれません。最初のうちは、集中してがんばったので、ここからはだらだらしよう、と決めるのも有効でしょう。

また、お子さまの先延ばしには、実は3のHealth Condition(からだのどこかが本当に悪い)に関係していることもあります。からだに不快な箇所があるので、やる気がおきないのです。これは、虫歯・歯並び、鼻炎・蓄膿、視力低下・矯正視力の不適、難聴気味・聴覚過敏、などです。

特に、英語や語学は、耳(聴く)と密接な関係があります。

続く