廣津留真理の子育て応援日記その1:田舎の公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道

廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その1

 

〜数字から見る子育て概論〜

 

生まれた時は、人類はみなかわいい赤ちゃんです。

赤ちゃんが、時の経過と共にさまざまな個性を帯びて、異なる人生を歩んでいく過程は楽しくもあり、苦しくもあります。

 

子育てをする親は、人生を2度楽しめる、といいます。当然、その2度目はできるなら失敗したくない、我が身を反省して、自分の過ちを修正する方向で進めたいものです。私もそうです。

 

自分の子育てもさることながら、長年英語教師としてお子さまと教室で接して気づくことが多々あります。これから子育て*をされるママやパパ、イクメンや孫育て祖父母様に、何かの参考になれば、と数回にわたって“実践、子育ては“「今という時間」を慈しむもの”について書いてみます。(*ここでいう子育ての定義は0歳から18歳までです)

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文科省の学校基本調査(H25年5月)によると、

 

小学校の6学年の在籍数は 1,168,689人

中学校の卒業生数が    1,185,068人

高等学校の入学者が    1,144,039人(専修学校除く、工業・商業・農業科ほか全て含む)

H25年の大学学部進学者が    614,182人

専修学校への入学者は     319,670人

です。

大学の数は全国で782校(国立86,公立90,私立606)ありますので、

早い話が、全国の小学校に通うお子さまの半分以上は大学生になります。

 

このような、「誰でも大学生になれる」状況の中、いまだに高度成長時代のような感覚で小学生のうちから「受験対策」をするのは果たして正解でしょうか。待っている未来は疑似ホワイトカラーのレッドオーシャン、になりかねません。

お金と時間を使って、お子さまの貴重な潜在的才能を埋もれさせていることになったらどうしますか。

 

とはいえ、親として「子どもに少しでも良い教育・未来を」と考えるのは当たり前です。もっともだと賛同します。

 

では、仮に、よりよい教育が下記のような大学のことだとして、その入学定員をご覧ください。

 

全国の医学部の1年生総数は8,979人(女子2,959人)

東大の入学者数は3、095人(文1・・440人、理3・・101人)

ハーバード大学の日本の高校からの入学者数は3名、

 

です。

 

116万人の小学生のうち、これらの1万人の子どもたちが合格した要因は、ほとんど家庭環境(親が勉強を教えている、文化素養が家族にある、代々そういう家系である、など)または地頭(その子に元々備わっているとしか思えない瞳の輝きや聡明さから醸し出されるオーラで、その正体は現在未解明)またはその両方、といっても過言ではありません。

 

この受験の現実に対応する方法は3つあります。

1.これは格差だ、ゆるせない・・・子どもたちの学習環境や受験システムの改革が必要になるだけではなく、「学び」「家」「社会」の概念そのものの変革が迫られます。現在、世界中にこれを達成している国はないでしょう。

 

2.そうなのか、ではうちもそんな家庭になろう・・・親が夜中に教材を作る・参考文献を読みまくる・博物館や演奏会、旅行に連れて行く・教養のある大人にどんどん会わせる、など親の多大なる努力が必要になります。

 

3.みんながやっているから、塾や問題集を使ってこどもの隙間時間を埋めるのは今後も続けていく。そのうち1万人に入れるかもしれない。

 

3は非常にリスキーです。3は、大学を「小中のような義務教育の延長線上にある、権威ある高等教育機関」と見なす傾向にあり、大学がもはや単なる商品、コモディティー化しつつあることが認識されていません。(そうならないように改革を行っている大学数校には心から拍手を送ります!)

 

つまり、お子さまの10人のうち9人はやらなくてもよい努力(学校で習ったことを貴重な放課後や土日にまた復習する、模試や問題集をありえないほど解く、など)に若い時間を費やしていることにそろそろ気づくべきです。その練習問題は、今、世界的に見て、お子さまが解く価値が本当にありますか?

 

そのように小学校から涙ぐましい努力を重ねても、社会状況からくる現実は下記のように大変厳しいものです。

 

現在、大学卒業後の就職率は67.3%、

安定的な雇用に着いていない者は20.7%、

 

1万人に入れても決して安心はできません。今後、職業の入れ替わりが大変激しいことが予想されるからです。

 

そんな今、上記1,2,3のような「今の受験対策」では満足できない層が着実に現れています。

 

その方々は、日本で現在評価される「学力」以外にも、子どもの能力の可能性は果てしなく広がっている、と考えます。彼らは現状の受験では満足しません。受験は社会の未来の姿を反映させる必要がある、と考えているからで、大学受験の現システムはこれにかなっていません。

 

その層が海外大学受験を考えるようになってきています。

 

では、今社会で必要とされる能力、今流行の海外大学受験で必要とされる学力以外の能力、の共通点は何でしょう。

 

 

それは、

 

1.チームとして動く際のリーダーシップ・大局観・協調性・対話力

2.個人として突き抜けた独創性・壁を越えられる力

3.総合的には、チームとしても個人としても常に進化できる、困難を克服できるパワー

 

です。それを支える家族の力、が大きいことは言うまでもありません。

 

このように、大学受験の世界も日々進化,変化しています。

18歳までの時間は親が思うよりも早く過ぎていくものです。

ご家庭で、もう一度、学校以外の時間を見直してみませんか。

 

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