予備校に依頼された受験生がセンター試験の問題冊子を持ち出した件が取りざたされています。解答を早く知りたい、という双方の利益が生んだ茶番です。
センター試験にまつわる最大のお笑い話(センター試験って何かの冗談ですか)は、
自分が受けた1月のセンター試験の得点開示は、なんと大学の入学式も終わる4月にしか出されない、しかも得点開示には前金を支払っておくことが必要
ということです。
では、自分の成績もわからずに受験生はみんなどうやって志望校を決めているのでしょうか?
それは「自己採点」という日本独自の(?)文化が解決します。試験の翌日に全員が高校に集まって(面白すぎです)、自分で自己採点用に問題冊子に記入した解答と、予備校や新聞紙上で発表された正解とを照らし合わせるのです。
それを各高校が集計して予備校に送ります。予備校は「自己採点集計サービス」をきめ細かく行っていて、スピーディーに結果を出し、それを学校に返します。
受験生と学校はその結果を元に志望校を決め、国公立2次試験や私立の個別試験にのぞむわけです。
なんだかうっすらと笑いがこみ上げてきませんか。中身は非常に薄いこのような共通テストでここまで10代の若者を管理する、面倒を見すぎるのは正直やり過ぎです。
例えば、アメリカのセンター試験SATですと、年に何度も受験が可能で、すべて模試ではなくて本番です。しかも、自分の得点はオンラインですぐにわかりますし、何回か受けた中で一番よい成績(例:2012年5月の英語の最高点と2012年10月の化学の最高点、など)を出願時に使えます。なぜセンター試験は一発勝負なのでしょう、またなぜ成績が本人にすぐに分かるようなシステムにしないのでしょう。
また、勉強するのも塾や予備校や当校のような英語・数学などに特化した科目別のスクールで、入試の成績の判定も予備校頼み。。では何のために高校はあるのですか?
みんなで一斉に自己採点。。。謎の文化です。