現代ビジネス1月24日付けの「世界のトップスクールで学ぶ日本人〜大分の公立高校で過ごし、高1まで海外に出たことがありませんでした!」は反響が大きく、私にもご父兄様をはじめ多くの方からご質問やご感想を様々頂きました。この場をお借りして、IGSの福原正大様に厚く御礼を申し上げます。
福原様が大変ご質問上手で、海外併願入試の具体例を次々と本人から引出していることもあり、私も拝読していて「わかりやすい」と感じました。
さて、どうやって海外併願入試の「大前提(できて当たり前で、合格を何ら保証するものではない)」英語を国内で身につけるか、を考えましょう。
母が英語を教えていた関係で、子供の時から英語に親しんでいました。4歳の時に当時の最年少記録で英検3級に合格しました。その後、高校生になり英検1級を取得しました。海外の大学に行くための英語に関しては、高2の冬からTOEFL iBT*とSAT**の勉強を同時に始めました。化学や数学などは日本の高校で習っていることをすべて英語で覚え直して勉強しました。単語を記憶することに注力し、15,000語レベルまでとにかく覚えました。(上記記事より抜粋)
2つあります。1つは、1年間ほどで化学・数学・SATの英語が習得できるなら、「イマージョン教育(全科目を英語で行う)」は必ずしも必要ではないことです。
つまり、大切なのは、日本の進学校で学ぶレベルの数学、化学、生物、などを理解していることであり、英語は後付でも大丈夫、ということです。日頃の学校の勉強がわかっていないと、それを英語で理解することはできません。
もう1つは、英検1級レベルの英語の「基礎」ができていれば、それ以上は本人が単語力と読解力を磨くだけでどうにでもなる、ことです。
「東大英語は何曜日クラスですか」など時々お問い合わせをいただきますが、「東大英語」「ハーバード英語」など存在しません。よくある「東大英語クラス」は、単に「東大の英語問題」の解答・解法の説明にすぎません。問題の「型」ではなく、それ以前に、確かな英語力、が「前提」です。
では、国内で英語の英検1級程度の基礎英語力を身につけるにはどうすればよいか〜最も簡単なのは「多読」、それからアウトプットとしての「ライティング」です。
当校で英検1級に合格する生徒さんには共通点があります。それは「学校で、英語だけでなく他の科目も成績がよい」ことです。英語は単なる言葉という媒体ですので、英語だけをやっていて(これも想像できませんが)「英語が上手くなる」という状態はあり得ません。とはいえ、「学校の成績が良い生徒はすべて英語が1級レベル」ではありません。当校が実践しているような「多読」なしには厳しいでしょう。
シンプルが一番です。今日から、自分に合ったレベルの長文を週に2日は猛烈に読む、などノルマを課してやってみませんか。インターネットで好きな記事を検索しても良いし、ニュースよりも旅行、料理レシピ、今週の占い、などは初級向けです。
さらに、今日から、毎日自分の行動や思いを2、3行、「英語」で記録してみませんか。友だち同士で「英語メール」を書いてみませんか。
小さなことからとりあえずやってみましょう。