ほしいのは超高校生級?・・・東大、推薦入試の概要(読売新聞 29日付け)
いままでの英語教育についにメスが入れられる時がやってきました!
東京大学2015年秋からの推薦入試の実施概要が発表されました。
こちらが合格条件の一部です:
・英語や中国語などの外部テストの成績証明書
・TOEFL 100点以上
・成績が学校の上位5%
・探求学習の卓越した実績・能力
・商品レベルのソフトウェア開発経験など
・学術コンテスト受賞などの実績
・アメリカのテストSATや国際バカロレアの成績
・高校在学中の論文発表
アメリカのトップ大学の入試条件にそっくりです。
東大が推薦入試を始めることで得られる、生徒さんや社会のメリットとしては、
・キャンパス内での人材の多様性が高まる
・受験対策と称する、受け身で問題を解くだけの行動が公式に陳腐化する可能性が高まる
・受験対策が陳腐化することで、小中高での勉強の自由度が高まる
・選抜方法として機能しなくなった学力だけの入試
(かつては、学科だけ勉強して好成績が取れれば、どんな田舎に住んでいても,貧しくても上位校合のチャンスがあった=機会の平等。今では、幼少からの家庭環境により中学校でほぼ誰が上位大学に行くか決まってしまうので、もはや有効なフィルタリング方法ではなくなった)
を大転換、しらけている高等教育市場が活気づく
・国として、「グローバルに活躍する人材」をホンキで輩出しなければ、日本の未来は暗い。世界が学力だけのテストを重視していない中、世界の中の日本、を再構築するためにも、「今すぐ」世界で通用する人材を選ぶべき、そのためには、エリートの選抜方法の見直しは当然の急務
・受験英語、なるナゾの英語が絶滅する
デメリット:
・選抜方法の不透明さ
アメリカのように、受験専門のアドミッション・オフィサーがいない日本の大学に、適正な学生の選抜が可能なのか
・ただでさえ学力があやうい、と危惧されている今の高校生が、安易に推薦入試を考えて勉強しなくなる のではないか
・日本の取り柄は、「学力」だったのに、それさえも消滅するおそれがある。勤勉と高い学力、これは守りたい
・これだけの条件が揃った高校生がはたして「東大」を選ぶだろうか。アメリカのトップ大学受験の「滑り止め」にされて逆に東大人気が下がるのでなはいか
・東大が意を決して率先しても、はたして他大学が追随するのか。大学のアドミッション・オフィスの再検討から始める必要があり、大学にとっては非常に重荷である
・就活対策同様、中学や高校でやたらと海外ボランティアサークルや何らかの活動支援団体を立ち上げて、リーダーを称する生徒が増える。ホンキでやるならよいが、推薦用の経歴を飾るためだけなら、時間のムダになってしまう
など、賛否両論あるでしょう。注目すべきは、
・日本という空気を読む島国に、内外からの多様性を活かすことが実際に可能なのか
・選抜条件が変われば、あらたなエリートが育ち、日本が再び強くなれるのか
・東大が立ち上げた旗を、どこまで社会が認知してついていくのか
でしょうか。
いずれにせよ、英語教育は変わります。
以下、東大が掲げる、高校生までに身につけておきたい英語力3つです:
英語による受信力
英語による発信力
批判的な思考力
現代社会において,市民的エリートとしての責任を果たそうとすれば,英語力が重要な要素であることは明らかでしょう。
(東大ホームページより)
さあ、まだ時間のある小学生のうちから、この3つをはじめませんか。
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