将来何になりたい?と子どもに聞いてはいけないワケ
こんにちは、廣津留真理です。 みなさんは、幼稚園でも小学校でも、就活でも、 「将来は何になりたいですか」「将来の夢は何ですか」 と大人たちに聞かれてきたことでしょう。私もそうです。 今、その質問自体が、ドリーム・ハラスメント「ドリハラ」 若者への夢の強要とされています。 「将来の夢」「何になりたいか」聞いてはいけないワケ では、なぜそれがドリハラになるのか、理由は3つあります。 ① 将来の夢は大人の誘導尋問だから この世に生まれてきて、今を楽しんでいるだけではいけない雰囲気。 学校、受験、学校、就活、就職、結婚、結婚式、貯金、マイホーム、フラット35、子育て、教育費捻出、退職、老後の楽しみ、介護、入院、葬式、墓場。 パターン化された人生がもう「ダサい」のです。え、ダサいは死語? 〇〇になるために人生いつも一歩先の準備ばかり。しかも、その〇〇という職業は、未来に存在しますか? VUCAという不確実な時代、人間をはるかに超える汎用性人口知能AGI、そんな時代に、 本当に〇〇を目指していていいのですか。 大人の知っている範囲の職業名でしか答えられない質問は、誘導尋問です! ② 夢が達成できなかった時の落ち込みが半端ない 人には、 努力してもできないこともあります。他人と比較されて苦しいこともあります。全くキャラや能力に合っていないものを選んでしまうこともあります。 友達100人できるかな、という歌を小学校で歌いますが、友達って100人いないといけないですか。少人数で好きなことをしてるだけでは「器の小さいヤツ」ですか。 から始まり、 〇〇大学、理系文系、〇〇会社、〇〇という専門職、付き合う相手、結婚、人生の選択を、親や大人が口出しするのがもうダサいのです。 大人の経験値と、子どもや若者の経験値は差がありすぎて、ちょっとした言動や、よかれとおもった一言アドバイスがめっちゃキツいのです。 私もしょっちゅうやらかします。その度に反省して、毎回毎回子どもと若者に勉強させられています。 合っていることをしていればヨシ、としましょう。 ③ 最高でも〇〇にしか到達できないから 〇〇になりたい、を目指してしまったら、それ以上には到達できません。 19世紀の作家、オスカー・ワイルドはこう語っています。 もしあなたがグローサリーの店主や軍人、政治家、裁判官などになりたいとしたら、当然目指したものになってしまう。 それがあなたへの罰だからです。 もしなりたいものを決めつけずにダイナミックでアーティスティックな人生を歩めば、もし毎日、自分のことを決めつけずに人生を過ごせば、 あなたは何にでもなれるのです。それがあなたへの報いなのです。 オスカー・ワイルドは、「現実を見なさい」という若者に対する声かけがそもそも間違っていると語りかけています。(「好き」と「得意」を伸ばす子育てのルール15より抜粋) 子どもに限界をつくってしまう、それが子どもへの「罰」になっているわけです。おそろしいですね。 かっこいい大人は「Make an impact!」と言おう 「将来、何になりたいか?」と既存の職業名に誘導するのではなく、「将来は、社会に影響を与える人になってね」 アドバイスするならこれ一択です。 英語では、Make an impact! です。 自分の得意を生かして、どんな分野でも小さなことでもいいから少しでも社会に良いインパクトを与えるつもりで毎日を過ごすのです。 Make an impact、社会を良い方向に変革しよう、なら、どんな仕事をやっていても当てはまります。 自分が、「これはインパクトある〜」と信じてさえいればいいのです。 そのためには、自分の適正を知るのが一番なのですが、つい、人は適正テストや先輩の助言や占い笑に頼りがち。 子どもの「得意」に大人が気づくには 自分の特性を知るには、時間と空間の余裕を持って自分とじっくり向き合うことです。 親なら、 ✖︎ なんでも習い事をいろいろさせて合うものと合わないものを取捨選択する ではなく、 ⚪︎その子をよく見る。小さな特技でも特徴でもいいから、目の前にいるその子の持つ特徴が発芽する邪魔をしない。 そして、他人や世間の評価や平均を気にしない、捨てる。 自分の特徴・特技に気づいて伸ばそう あなたにも誰にも、みんな何かしらの特徴、特技があるのです。 それに気づこうとしないで、自分を社会の常識に当てはめてしまうから、見えないだけなのです。 詳しくはこちらの記事に書きました:連載 「好きと得意を伸ばす子育てのルール15」ルール11将来何になりたいと聞かない 「将来何になりたい?ときいてはいけない」が収録された子育て本はこちら:「好きと得意を伸ばす子育てのルール15(廣津留真理 著)」 廣津留真理でした。 […]