こんにちは、廣津留真理です。
日本でも大学ランキングのリストが世界基準になり、
海外の学校を受検する人が爆発的に増えました。
廣津留すみれさんが大分県の公立小中高から
18年間塾通いゼロでハーバード大学に現役合格したのが2012年。
あれから13年、小学校から海外、名門海外ボーディングスクール、
海外国内併願入試、選択肢が増えました。
「アメリカの大学って、渡米せずに日本から受検できるんだ」
「日本みたいに受験日一発勝負じゃないんだ、コツコツ準備が評価されるんだ」
「ハーバード大学の学生の20%はなんと学費も寮費も無料なんだ!」
「海外受検してみたい!」そんな子どもたちが増えました。
そんなみなさんを応援するために、私と廣津留すみれさんが無給でSummer in JAPANという
ハーバード大学生が来日して英語で子どもたちにコンピュータサイエンスや演劇やスピーチを教える
サマースクールを2012年に設立しました。
たくさんの受講生が海外に羽ばたいています!
国内に入学したみなさんもリーダーシップや決断力、コミュ力で輝いています!
検証 日本の学費は高い?安い?
【検証】ハーバード大学と東京大学、学費はどっちが安い?
質問です:あなたが日本の高校3年生だとします。
米国の名門ハーバード大学と、日本の名門東京大学、
両方合格したら、どちらに進学しますか?
決断のその前に、インフレの今
学費がとても気になりますね。
本稿では、2つの家庭収入シナリオ、
日本の年収825万円と5250万円の家庭が実際に支払う学費いくら?
【ハーバードと東大の学費と奨学金】
①ハーバード大学: 2023-2024年度の学部生の授業料・諸経費・寮費・食費・書籍代・個人経費を含む年間総費用は、約1275万円~1350万円です。(85,000~90,000ドル)高い!!!(*1ドル150円で計算しています)
同じ私立大学でも、日本の早稲田大学の政経学部の授業料が年間130万円ほどであるのに比べるとずいぶん高額です。(ただし諸経費や自宅外で生活する費用は除いた純粋な授業料のみです)
そこで、ハーバード大学は留学生を含むすべての志願者に対して、
家庭の収入額に応じた返金不要の奨学金を出しています。
例えば、年収が約1275万円未満の家庭は、学費も寮費も食費も「タダ=無償」になります。
②東京大学: 学部生の年間授業料は約535,800円です。
1年生の時だけ、入学金が約282,000円かかります。
とはいえ、地方から東京で一人暮らしをする場合は、人によりますが、
年間約120万円~180万円(家賃、食費、光熱費、交通費)はかかるかと思います、いやもっとですかね。
そうなると、初年度は約201万7800円〜261万7800円
次年度以降は年間約173万5800円~233万5800円かかる計算になります。
奨学金はどうでしょう。
東大は、低所得家庭の学生や成績優秀な学生へ授業料免除(全額・1/4・半額)をを提供しています。
とはいえ、ハーバード大学のように特定の収入基準を満たす全員に返済不要の奨学金を出すことはないです。
【シナリオ1:家庭の年間収入が825万円の場合】
ハーバード大学:年間授業料・寮費・食費=ゼロから数十万円
家庭収入が825万円(55,000米ドル相当)の場合、
収入が0~85,000米ドル(約0~1275万円)の家庭の学費負担割合は、
収入の0~10%を負担するのが一般的です。
そうなると、残りの経費が、
日米往復航空券とランチ代やおこづかいで52万円から82万円です。
家庭の推定年間支出額(1年間の授業料、寮費、食費、諸経費):約82万5000円~135万円、
となります。寮に住むので交通費はかかりません。
私の知っている例では、
航空券やおこづかいや、研究のための海外渡航費までハーバードが負担してくれている
低所得層の学生がいました。
東京大学:(一人暮らし)初年度 約201万7800円~261万7800円
東大は世帯年収が
・600万円以下・・・授業料全額免除
・900万円以下の地方出身者・・・4分の1免除、になります。
なので、825万円(55,000米ドル相当)で都内の自宅通いですと奨学金がない場合がほとんどでしょう。とはいえ、競争率は高そうですが、キーエンス奨学金のような親の年収に関係なく給付してくれる団体もあります。また多子家庭は授業料無償化制度ができたので、該当者は応募すべきです。
授業料免除がない場合:
費用(一人暮らし):初年度 約201万7800円~261万7800円(~13,452~17,452米ドル相当)、次年度以降 約173万5800円~233万5800円(~11,572~15,572米ドル相当)
授業料4分の1免除を受けた場合(マイナス133,950円)
費用(一人暮らし):初年度 約134万8050円~194万8050円
自宅通学の場合は、額面+交通費+諸費用+おこづかいなど、になりますので、
もっと安くなります。
年収825万円(55,000米ドル相当)の場合の結論: 一人暮らしだと断然ハーバードが安い。
自宅通いですと同じくらいかもしれません。が、なんといっても親の年収を超える学費の大学に我が子が学ぶことで得られる見識や人脈は半端ないでしょう。
シナリオ2:家庭の年間収入が5250万円(350,000米ドル相当)の場合
ハーバード大学:家庭の推定年間純費用:約900万円~1350万円
家庭収入が5250万円(350,000米ドル相当)の場合は、ニードベースの奨学金は厳しいでしょう。よほど他に困難があるか、並外れた才能があるかすれば交渉すれば別かもしれませんが。
東京大学:授業料と生活費の全額を支払うことになる。
家庭収入が5250万円(350,000米ドル相当)は、日本では非常に高所得ですので
東大やJASSOから授業料免除はないと思います。
年収5250万円(350,000米ドル相当)の場合の結論: 東京大学がハーバード大学よりも劇的に安価になります。
家庭の状況によって学費負担は異なるが事前準備を怠るべからず
日本の高校卒生にとって、
ハーバードか東大かに単一の答えはありません。家庭の経済状況に依存します。
なぜハーバードと東大を比較したのかというと、
最高学府は極めて優秀な人材を必要としているため、
低所得層からの「下剋上」的なガッツに燃える有能な若者に門戸を開いているからです。
でないと、国の階層が固定してしまいイノベーションが起こりにくいですよね。
お子さんの進路を決める時は、
授業料だけではなく、生活費やインフレも考慮して、
がっつり事前に準備が必要です。
みんながするから、私立は環境がいいから、と中学受験に教育費を振り回されていると、
中学の学習レベルに数百万が消えていた!
高度なスキルと専門性を磨く大学の費用がたりない!
大学生の我が子に返済型の奨学金を負担させて就職後の大きなストレスになった!
など先輩方が踏んできた誤りを踏襲しないように、
ぜひご家庭でいまいちど「専門性」「スキル」「英語習得」への投資と、
若年での受験の「課金ゲーム」を分けて考えてみてはいかがでしょうか。
廣津留真理でした。
ディリーゴ英語教室