こんにちは、廣津留真理です。
本日2/15発売の、『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』は、廣津留すみれ25歳の初著書です。全く新しい21世紀型の日米比較文化論から、親でさえ知らなかった我が子の「スーパー時間管理術&モチベーションマインドセット」まで、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
廣津留すみれ母親である私、廣津留真理はいわゆるバブリー世代で、
第2次世界大戦までの「欧米先進諸国が世界で一番偉い」「他の後進国は植民地にしても問題ない、むしろ先進国が後進国をenlighten=啓蒙して、良き暮らしに導いている」的な俺様上下関係至上主義と、
「うちの国が世界で一番偉いからうちらが地球を統一すべきだ」「あの民族はそもそも野蛮で低脳だから滅ぼしてしまえ」的なethnocentrism=自民族中心万歳主義の歴史スキームから、
人類がどうやって脱却するかを世の中が模索していた時代に子供時代を過ごしました。
そして、多感な10代で、次なるスキーム、
「地球上の全ての国家や民族の文化に優劣はない。互いに平等の価値を持っている」
「異なる文化が優劣や上下のない対等な関係を持ちながら共存していこう」というcultural relativism=文化相対主義、multiculturalism=多文化主義の洗礼を受け、衝撃を受けることになります。
それまで日本がロールモデルとしてきた「西洋文化」の優位性を否定して「世の中のあるとあらゆるものは対等の価値を持つ」パラダイス的思想は、その後の自分史に大きな影響をもたらすことになります。
一人がベストワンに偉い、から、みんながオンリーワンに偉い、へのパラダイムシフトは、今の若いみなさんは多文化ネイティブなので「当たり前!」かもしれませんが、
外国=いわゆる欧米、文化=服、音楽、映画、食、教育すべて欧米モデル、で生きてきた私たち世代にはめずらしかったのです。
しかし、カナダやオーストラリアなど、国家がそれを実践して多様な移民を国民として続々受け入れているのを目の当たりにするにつけ、バブリー世代も「世の中のあるとあらゆるものは対等の価値を持つ」、それもそうだ、とすぐに吸収していきました。バブリー世代の柔軟性です。
そうこうするうちに、地球上の全ての文化や民族が対等の価値なら、男女、年齢、その他なんでも平等なんじゃないの、というわけで、気がつくと、LGBT、婚外子、トイレも男女の区別なく「みんなのトイレ」、制服も女子でもズボンOK、となってきたわけです。
すると今度は弊害も出てきます。国家レベルでは、多文化が共生する、つまり移民が増えると、当然「衝突」が起きるわけです。「もう多文化受け入れは面倒だから、うちはやめたい」となります。まして、テロや暴動などが起きるレベルになるとさらに問題は複雑です。
また、cultural appropriation=文化の盗用、問題もクローズアップされます。
文化の盗用とは、支配的な多数派が、被支配的な少数派の文化を勝手に使用して、少数派にとっての本来の価値を毀損することです。
例えば、下着モデルの白人セレブ女性が、アメリカンインディアン風のたくさん鳥の毛のついたヘッドドレスを着用してマオリ族からクレームを受けたり、
白人女性モデルが、日本の着物風ドレスを着用して、炎上したり、様々です。
私も、Tシャツとビーチサンダルを着用する時は、
冗談で、
「 これは北米大陸の民族衣装」などとウケを狙っていましたが、
もはや、ジョークの一つも言えません。
日本は今、幼稚園から大学までインターナショナルスクールやらグローバル教育が大流行りですが、まさに玉石混合。
基盤や設立理念がしっかりした学校(国・民族・信仰・設立者の強烈な理念などが理由)ではなく、単に「英語で授業」といった語学習得を中心に設立された「インター、グローバル」は、どのような人材を育てようとしているのかはなはだ疑問です。
外国人の子どもには授業料を安くしてわざわざ入学してもらっている幼稚園や学校も少なくありません。
異なる国籍の子どもたちが集まって英語を介して仲良く勉強して、行事パーティーで交流してもどうにもならないので、専門性を複数持つ地味なコツコツ作業に時間を費やしたいですね。
英語はITスキルと並んで21世紀必須サバイバルアイテムですが、
高度な英語も、
私の主宰するディリーゴ・ブルーマーブル英語教室のひろつる式であれば、最小限のお金と時間でさらりと身につきます。
廣津留すみれは、バイオリンを23年間も弾き続けているので、
まさに地味にコツコツ専門性を磨いてきた、
そこから副次的に「プロダクティティビティ=生産性」というスキルが身についた、
それらを生かせるのがアメリカであった、ということであって、
英語ができたからグローバル人材!とは全く違います。
参照本:今いる場所で突き抜けろ!〜強みに気づいて自由に働く4つのルール 廣津留真理訳
このように、多文化主義がデフォルトで育った若い世代は、おそらく「世界で活躍」「グローバルに生きる」などとあいまいな表現はしません。
それは大人が商売や後付けで定義しているだけ。
なぜなら、
「世界=sujet supposé savoir=知っていると想定される主体」など存在しないと彼らは知っています。
「全てを包括する基本構造」、それを大人は「世界」と呼んでいるのですが、そんな全知全能システムが存在することを、彼らはもはや信じていません。
世界とは、それぞれの人がそれぞれの異なる分野でがんばって生きている多層構造の総称に過ぎないと知っているのです。
フィギュアで活躍しているAさんは、「世界女王」と呼ばれていてもフィギュアに興味のない人は全く関係ないし、
「世界で活躍する」テニスプロは世界190カ国で競っているわけではありません。
「世界トップランク」のIT企業のCEOでも家庭の子どもへの影響力ではパートナーに叶わないかもしれません。
ぞれぞれの個人や団体がそれぞれがんばって自分の分野で「make an impact=画期的な新しい仕掛けで既存のシステムにインパクトを与える」、その仕掛けが世界各国でシェアできたらもう最高!というわけです。
最初から「世界」「グローバル」というツッコミどころ満載の幻影を狙って行動するのではないのです。
「超・独学本」を読み解いていくと、
廣津留すみれが高校卒業後18歳で日本を出てアメリカに渡ったのは、
自分で正解を創り出す力を発揮したい、
異質なものとの触れ合いで刺激を受け合ってより良いものを作りたい、
手取り足とりは不要だから自分で考えたい、
日本にはその環境がない、
だからしばらく人種のサラダボウル、アメリカ東海岸で学んできます。
そういう発想だと思います。
だからといって、日本に対して反感もない、むしろ、
「学校のお掃除はよい習慣」
「自分の国に何をもたらせるのかを考える」
などプラスの発言が目立ちます。
私は18歳から20代半ばの若い世代と仕事をすることが多いのですが、
彼らも一様に廣津留すみれの特徴に似た傾向があります。
まず、語る内容は熱いのに、淡々としています。多文化目線なので、自分を俯瞰できる、客観性が高いから。余計な自慢もしません。
次に、起業好き。なぜなら、生きる=問題をいくつも自分で探して話題にして、シェアして楽しみ、解決し続けることと思っているから。デジタル&多文化目線なので、問題が最初から日本国内だけではないのも特徴。3種の神器(昭和の必需品、マイホーム・マイカー・マイブランド品などかな)を買う義務を負わないので、人生の財務の流れがシンプルで起業しやすいのです。
3つめは、フレンドリー。敬語で相手と自分の立場を一発で決める伝統的な日本語Aを用いずに、デジタル&多文化モードの日本語Bで多角的に空気を読んで話をします。
ですから、人当たりがとてもよく、そこを草食系と揶揄される一面も。(参照:英語で一流を育てる 小学生でも大学入試レベルがスラスラ読める 廣津留真理著)
最後に、ムダを嫌います。時間は有限、と本気でわかっています。自分の興味分野以外でいちいちマウントしないので、高額なブランド品にもこだわりません。
多文化主義とデジタルで育った世代の特徴を知る意味でも、高い専門性を複数もつためのハウツーとしても、また日米比較文化ストーリーとしても、大変面白い本でした。とっても読みやすくて使える箇所がいっぱいです!
『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』からなるほど!ポイントを抽出:
「突出した技能を複数個持てるように」(p41)
ハーバード生は嫉妬ナシ、自慢もナシ
ただし、履歴書には必ず書きます。。。。つまり、利点につながるならアピールする、そうでないなら無用な自慢をしないのがハーバード流。どこまでも合理的で、生産的なのです。(p114)
属している場所に対してストレスを感じたときは、別のコミュニティを意識するのが、もっとも手取り早い回復法です。(P117)
リーダーらしさとは、即ち自信です。自信を、「なくても見せる」ことです。
(p124)
相手を認めると、心のバリアがスッと取れることがあります。この方法で、相容れなさを取り除いた経験は数知れずあります。(p128)
皆が立ち止まっているタイミングで、自分だけは動く。これが次への布石であり、「頭ひとつ出る」秘訣です。(P135)
私は、調べものは必ず英語で検索します。なぜなら、情報量が文字通り「けた違い」だからです。(P154)
まずは、考える力をつけましょう。(P167)
「両親も祖父母も日本人」というとニューヨークでは驚愕されます。(p189)
学校の「お掃除」は日本のいい習慣(p190)
今の職業がいつまであるかわからない、別の職業ができるかもしれない。そこにフレキシブルに対応できるようにしておこう_(p199)
自分の国に何をもたらせるのかを考える(P201)
AIは「人間の仕事を奪う」ものではなく「人を新しい世界に導くもの」と理解する。(p209)
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お待たせしました!
ひろつるまりでした。
廣津留真理
Summer in JAPAN 代表理事兼CEO
ディリーゴ・ブルーマーブル英語教室主宰
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