みんな天才です!すばらしいエッセイの数々をありがとう!〜廣津留真理の子育て応援日記35
Summer in JAPANのクラス分け用のエッセイが次々と事務局に届いていますが、どれもみんな、”本当にすばらしい” 出来映えです。締め切りまで時間が短かったのに、これだけアイディアを巡らせて書いてくれたことに、感謝します。
日本人は、英語が書ける、読めるけれど、しゃべるのが苦手、
という全くのでたらめを長い間信じ続けた世代は、そろそろ交代です。
日本人は、書くのが一番苦手で、次が読むことです。
しゃべることと、書くことは、全く別物です。
日本語で、自分がしゃべっている言葉を書いたものに文章化ししてみたらすぐにわかることですが、
日常会話の話し言葉は、身振りや手振り、表情などのボディーランゲージの助けがあるので、ごく単純な構成でも通じます。
しかし、書くというのは、見えない相手に対して、
・説得する
・頭の中のビジュアルイメージを拡げる
・好印象を持ってもらう
・誤解のないように詳細を描写する、
・チームワークが混乱なく回るように確実に伝える、等々
それは大変な苦労を伴います。
では、そこまでして、文章化して相手に伝えないといけないのでしょうか。
LINEのスタンプが始めて現れた時、スタンプという絵を多様して会話をしている子どもたちに驚きましたが、スタンプや絵文字という一種の記号を用いて、会話ができてしまう世の中は、一歩進んだ世代です。
自分が抱く感情は、思ったよりも単純で、数少ないスタンプから選べてしまうほど原始的で、ささいなことなので、それをいちいち言葉で説明しなくて済むようになったのは画期的です。
また、昔話に、「心を読む怪物」という、相手の心を見透かして身動きを取れなくしてしまうこわい妖怪がいますが、いまや、twitter などで、ちょっとした心にあることをついつぶやいてしまい、公にさらしてしまうことに抵抗がなくなりました。誰がお願いしたわけでもないのに、思わず心の内をささっと書いてしまい、心を読まれてしまったり、相手を意識するあまり思わぬ方向に誘導されてしまったりするわけです。
技術やイノベーションは、面白いように人の行動様式を変えてしまいますので、あの民話にでてくる「心を読む妖怪」に、生きているうちに出会えるとは思ってもみませんでした。ラッキーなことです。
そんな画期的な世の中になったわけですが、自分を表現するのに、日常会話ではない「プレゼンテーション」や、「ライティング」の能力は必須です。逆に、そんな世の中ですから、ますます重要になったとも言えます。なぜなら、現状を分析して包括したり、大局からものを観たり、異なる言語表現の組み合わせから新たな分野を築いたり、などと仕事・学業・研究・あらゆる場面で使えるサバイバルのスキル、それが表現力だからです。巷では、これらを称して、コミニュケーション・スキル、と呼んでいます。
今回、小学1年生から大学2年生までの受講生のみなさんのエッセイは、オリジナルのアイディア満載で、クラス分け担当スタッフがわくわくしながら読んでいます。
これからも、引き続き、英語も日本語も磨きをかけて、素敵なアイディアやイメージを伝えてみてください。