廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その8 私の住む大分県のような地方都市でお子さまを育てる保護者様に向けてこの子育て応援日記は綴っています。 (実際は都市部の方が多く読まれているようですが) なぜなら、「高度成長期の日本で可能だった」ような、詰め込み勉強をがむしゃらにやって偏差値の高い大学に子どもをやればバラ色の人生が待っている、をいまだに信じている遅れた(失礼!)土地柄に何とか「毒舌」をもって嵐を巻き起こし、「塾不要」「子ども英語ムダ」「教育は家庭から」を訴えるつもりだからです。 日本のトップ高校生の数を1万人とすると、大分のような地方都市からそのような高校生を多数輩出するのは大変厳しい時代です。 というのも、いつも書いているように、そのようなお子さまの最も強力なサポートはご家庭の「文化資本」であることが多く、保護者様ご自身が高い教育によって成功体験を得ています。保護者様が日頃の会話やイベント、旅行などの折々にご自身の価値観を話して聞かせる、あるいは直接学校の科目を教えることも多々あります。 そのようなご家庭は大分県のような地方都市では限られます。また、そのようなご家庭をターゲットとした高いレベルの塾は、商売にならないので大分県には進出しません。まして、競争してまでも入るべき「私立中学校」「国立大付属」もありません。 しかも、文科省の資料を見ますと、高校3年生の4割は地元の大学に進学するのです。なぜ、地方都市のほとんどのご家庭が、小学校から我が子を塾に入れて都会の中学受験のまねごとをするのか全く理解できません。流行が都市部から地方へまわってきた、ということは、そのブームの終焉を意味するだけです。(なので、今教育は国内お受験から留学ブームへと移行中です。) 地方の魅力は「良い公立小学校」「良い公立中学校」「良い公立高校」があることです。そこでみっちり勉強して、放課後や週末は自分の熱中できることをすればよいのです。数学でもテニスでも、音楽でもボランティアでもなんでも良いのです。 教育はコンビニではありません。東京で購入できる商品が大分県でも同じ品質で手に入るコンビニは本当に便利です。ですが、東京基準の大学ランキングや私立学校の価値観を地方に持ってきても、トップ数名(ここポイントです、本当に数名しかいませんから)以外のお子さまが感じるのは「大学ランキングや偏差値へのこだわり」からくる「微妙な劣等感」になってしまい、とてもおとなしい、自己主張をしない成人になる可能性が高いからです。 では、いったい地方に住む親はどうすればよいのでしょうか。 田舎に住む親の一人として、2つの解決策をあげてみます。 ひとつは、その土地を大切にした教育を子どもに受けさせること。 もうひとつは、土地にこだわらずに県境や国境を越えた教育を受けさせること。 前者は、例えば大分県は「おんせん県おおいた」のCMにある通り、温泉の源泉数も湧出量も全国一です。 県内の別府市にいたっては、人が入れる温泉湧出量が世界一です。また、大分県九重町には、日本最大の地熱発電所があります。 このような恵まれた自然環境をもっと深く掘り下げて教育に活用すべきです。単なる工場見学では子どもたちは満足しません。ひとは「唯一無二」の存在に強く惹かれます。このグローバルの時代に「ピカピカのローカルであること」は、その第一歩です。 後者は、お子さまの「好きなこと」「好きになりそうなこと」がある場所ならどこにでも連れて行く、その際計るのは距離ではなく、時間を用いる、ことです。 例えば、お子さまが数学にとてつもない興味をいだいてきて、学校の授業や自習、保護者による家庭学習サポートでは間に合わなくなったとします。 インターネットがある現在、高度な数学を教える塾やグループ、個人の先生は場所さえ考慮にいれなければいくらでも見つかります。そして、まさに良い先生に会えるなら「場所を考慮に入れない」ことが大切なのです。海外を含めてどんな都市でもたいてい1日あれば到着します。もちろん、国境を越えたアプローチという点ではオンライン教育も最適です。 自分の住む土地柄を活かす。 距離ではなく時間で考える。 最後に、地方都市の教育が停滞している最大の理由は「教育の外注」です。すべて学校まかせ、塾まかせ、それはあたかも「教育」が家庭や社会から独立した存在であるように捉えている人が地方には多いからでしょう。おそらく、地方の保護者にとって、お子さまの教育や大学受験は「専門家」が対応してくれる、「保険加入」や「マイホーム購入」と同列です。教育も(ついでに語学も)家庭から切り離すことはできません。教育は家庭から、それは「ヘリコプターマザー」とは全然違います。 とはいえ、このブログを読んでくださるみなさまは、そのようなことはすべてご承知の方ばかりですので、私の声はなかなか大分県内の「昔風の教育」信奉者には届きませんが負けませんし負ける気もしません!! Children are our future! Summer in JAPAN2014説明会参加者募集中! ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その7 グローバルなトップ大学生に共通する5つの特徴はこれ! ひろつるまりの子育て応援日記 その6 子育て応援日記その6:10歳の天才画家発見! ひろつるまりの子育て応援日記 その5 自己評価の高い子どもに育てよう! ひろつるまりの子育て応援日記 その4 この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは ひろつるまりの子育て応援日記 その3 勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス ひろつるまりの子育て応援日記 その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
Category: 子育て応援日記
グローバルなトップ大学生に共通する5つの特徴はこれ!
廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その7 グローバルなトップ大学生に共通する5つの特徴はこれ! この夏、7名のハーバード大学生を採用して、7歳から学ぶ英語ライティングとプレゼンテーションセミナー「Summer in JAPAN2013」を主催しました。 英語でプレゼンやアカデミックライティングに挑戦する小学生が大分県という地方都市にも着々と育っていることもさることながら、それを教えるハーバード大学生の、「何にでもすぐに対応するアドリブ力」や「明るい人間力」は今後の日本の高等教育を考える意味でも非常に参考になります。 彼らの特徴をざっくりつかむとこのようになります。 1.どんな人にも平等に敬意を表す 2.他人に好かれるようにふるまう 3.仕事は5分でまずは80%完成させる 4.ネガティブ発言はせず、決してあきらめない 5.平常心で基本を地道にこなしてきたから今がある ひとつひとつは、今後弊社の講演会で(直近の講演は2014年1月19日)お話させていただきますが、 1の「どんな人にも平等に敬意を表すこと」 5の「平常心で基本を地道にこなしてきたから今がある」 は、大人目線、親目線でも十分参考になります。学校のアカデミックな学科だけの試験では決して評価できない、ですが人間として大切なこと、それを若くして経験できているのが、真の「トップ大学」の学生です。小さなお子さまを育てていらっしゃる方には、人間力を磨くことの重要性を心のどこかに留めておいていただきたい、と思います。(そういう私も今更ながら反省中です) Summer in JAPAN2014説明会参加者募集中! ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その5 自己評価の高い子どもに育てよう! ひろつるまりの子育て応援日記 その4 この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは ひろつるまりの子育て応援日記 その3 勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス ひろつるまりの子育て応援日記 その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
自己評価の高い子どもに育てよう
その5 廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記” High Self Esteem(高い自己評価)を持たせる、とは 「この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは」 の続編です。 親の簡単サポート条件3の「自己評価の高い子どもに育てる」に関しましては、親の絶対条件である、Unconditional Love、Full Attentionを持ってこどもに接していれば決して間違える事はありません。 児童の心理学によると、「高い自己評価」にも2種類あります。1つは、「自己評価が高く安定している」場合で、これを持っている子どもは能力を十二分に使える可能性が高いのです。もう1つの、「自己評価が高いが不安定」な場合は、せっかくの才能が表に出ることが阻害される可能性があるのです。 前者の「自己評価が高く安定」している子どもは、感情に走らず落ち着きがあります。常に気持ちが安定しているので、自分の評価を気にする・失敗を正当化するというムダなエネルギーを使いません。ですから受験や習い事などに集中できます。親の期待と子どもの能力に極端な差がない場合や、日常生活に過度の焦燥感がない場合にこうなることが多いようです。 一方、「自己評価が高いのに不安定」な子どもは、プライドが高い・うまくいかないことがあると過剰に反応する・自分が評価されていないと思い激しく動揺する傾向にあります。このように集中すべきもの以外にエネルギーを使うのは、本当にもったいないことで、持っている能力を発揮する前にエネルギーが尽きてしまうおそれもあります。これが起きるのは、親の期待値と子どもの能力に差がありすぎる時だと言われています。 では、どこまで子どもに期待してよいものか、親自身が客観的に自分を見つめ直す事は非常に難しい問題です。子どものこころの安定感を決定する要因はさまざまありますが、家庭環境の落ち着きや、親子の対話の中身以上に大切なものはないでしょう(と自分に言い聞かせています)。 Summer in JAPAN2014開催決定! ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その4 この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは ひろつるまりの子育て応援日記 その3 勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス ひろつるまりの子育て応援日記 その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは
廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その4 この3つさえ守ればどんな入試にも勝てる!親の簡単サポートとは 入試対策など不要、と力説する私が、「入試に勝つ」方法をアドバイスするのは逆説的です。が、子どもたちが「むだな遠回り」を避けるには、幼少期からの親の協力が不可欠です。 親の子どもに対する愛情には形はありません。これをあえて具体的に見える化してみます。「私が自分の愛情をどう具体的に子どもに発信すればお互いの理解がより深まるか」ということです。 大きくは、この2つです。 1.Unconditional Love どんな時でも何があってもあなたの味方です。 2.Full Attention あなたをいつも見守っていますよ、安心しなさい。 このように意識して毎日を過ごすことはとても大切です。親が自分自身に、すべきことを確認していることにもなります。 次に、入試に勝つ具体的なアドバイスは以下の3つです。 1.得意分野を一つは作ってあげるようにする。 2.始めから職業を意識させるような教育はしない。 3.High Self Esteemを持たせる。 1の「得意分野」というのは本人の好きなことなら何でもいいのです。前述したように、絵が大好きだからといって、将来画家になると言い出したらどうしよう、などと深読みする必要は全くありません。ただし、入試のプロフィールのために無理矢理得意分野を作った感が漂っては逆効果です。 ある教育評論家によれば、本人の好きなことの定義は、 「学校がお休みの日曜日の朝起きてすぐにでもやりたいこと」だそうです。 お子様にそのような興味のある分野がおありですか。なければ今すぐにでも取りかかってください。以外と発見できるものです。それは将来なりたいものと関係がある必要な全くありません。 また、得意科目があると、現実問題としての入試が非常に楽になります。特に、英語と数学が「ものすごくできる」のは強みです。当校の英語授業のように、あらゆる科目が「学年別ではなく、能力別・希望別」のクラスで学ぶことがこれからの教育には求められるでしょう。余談ですが、元々、そのような「ふきこぼれ」の生徒を支援するために塾はあったのですが、だんだんと学校の補習、のような形になり、教育現場の収拾が付かなくなってきた感があります。 2以降は次回に続きます。 Summer in JAPAN2014開催決定! ーーーーーーーーーー ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その3 勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス ひろつるまりの子育て応援日記 その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス
廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その3 勉強や習い事を上達させる、たった5つのプロセス 何であれ、子どもがひとりで何かできる、親にとってこんな幸せはありません。 はじめてしゃべる、自力で立つ、トイレに行く、発表会で演じる、いろいろな場面に出会います。赤ちゃんである我が子に親が描く幸せは、健康、から始まり、好きなことをしてほしい、思いやりのある子になってほしい、などほほえましいものです。それが、○○学校に合格すること、中心にすり替わるのはいつ頃でしょうか。 かわいい赤ちゃんの時期を過ぎ、親の期待度と要求が子どもの欲求を上回る時、子育ての道は突然2つに分かれます。1つは、親の要求を「誰がみても」押しつけているように感じるほど、甚だしい。もう1つは、「どうみても」押しつけているようには思えない、本人が自らがんばっている。 この2つは、違うように見えますが、同じものに起因しています。「親の期待度をどう子どもに伝えるか=期待度の見える化」が上手いか下手か、それだけです。 なぜ、一方は強烈な押しつけに見える上に、子ども自身がプレッシャーからあきらめたり失敗する確率が大きくなるのでしょう。なぜ、もう一方はつらさの微塵も感じさせないほど、うまくいくのでしょう。 上手な親の「期待度の見える化」はこうです。小さな成功体験を子どもに毎日与えるのです。なんでも構いません。昨日より散歩する距離が長くなった、このネコの絵が天才的にすごい、詩を暗唱できた、友達が増えた、など親が成功と認識すれば、それは子どもも同様に成功と感じるものです。「見える化」ですから、相手にちゃんと「ママは○○ちゃんをすごいといつも思っているよ」と伝えなければ通じません。その裏で「ママは○○ちゃんにこんなすごい期待を抱いているのよ ニヤリ」と考えているとしても、決して表に出してはいけません。とにかく、積極的に子どもの良いところを見つけて、ホンキで褒めるのです。 その上で、ご家庭の興味のある範囲や希望に合った課題を、常に子どもの実力+1、の難易度で与えていけば良いのです。毎日が成功体験で褒められる上に、+1を日々こなしているので気がつけば、子どもはいつしか彼方へと飛躍しています。子育ては地道なものです、焦ってはいけません。 逆を考えてみましょう。私の考える最悪なケースは、「解くに値しないつまらない問題やテストを解かされて、高得点が取れずに親に怒られる子ども」です。蛇足ですが、世の中には幼稚園から大学受験、資格試験まで数々のテストや問題集が存在していますが、玉石混淆の問題の中から、良問を選ぶのは子どもの実力を活かす最大のセンスの1つです。つまらない問題を解く時間も惜しいし、愚問に失敗して意気消沈する子どもを作ってはいけません。子どもには、「問題を選ぶのはあなたです、問題を過信してはいけません。」と教えましょう。 耐える訓練・努力・がまん、と称してそのような問題を解かされ、わからなければ怒られる、毎日がつまらない、その結果何に対しても意欲がわかない子どもになる、これは避けなければなりません。+1ではなく、+5,+20などの子どもの実力以上の要求を統制的な親が行う際にも、これは起こります。 達成感が多ければ多いほど次のステップへの足取りが軽くなります。多くの達成感、成功体験を実現するには、下記のプロセスを踏みます。 1.我が子を、一人の別の人間として尊重する。親と同一視しない。客観性をもつ。 2.我が子が、何に興味がありそうか観察する。そのためには親子の楽しい対話はかかせない。 3.親の期待や要求の方へ導く際は、子どもの小さな成功を見つけて褒める。 親は決してコントロール感を出さない。(たとえ密かにコントロールしていても) 4.目標感をあらわにしない。常に目標を掲げて生活することは、締切に追われているのと同じで、神経をすり減らす。オリンピック選手がそれをこなせるのは、「一生オリンピック選手ではない」とわかっているから。 5.毎日を、その瞬間を楽しく過ごす。 学校は○○校、職業は△△、と最初から枠にはめるよりも、充実した日々を暮らすことで、語いが豊かで明るく意欲的な性格になり、最終的には○○校に合格しているお子さんをたくさん見てきています。信じましょう、お子さまの独り立ちを、そして焦らず目立たず支援しましょう。 Summer in JAPAN2014開催決定! ーーーーーーーーーーーー ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
習い事はどこまでホンキでのぞむべきか
廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その2 習い事はどこまでホンキでのぞむべきか 頭が良い、とはどのようなことでしょうか。それは数値化されるのでしょうか、目に見えるのでしょうか、後天的に発展するのでしょうか。 この広い世界で、日本やアジアのごく少数の国で行われている筆記受験重視・テクニック中心の教育を受けていると、勉強以外はすべて「部活」や「習い事」という言葉で一括されてしまいます。 「○○校を受験するのだから、部活はそろそろ辞めなさい」「○○校受験の邪魔になるから、いい加減ピアノはやめましょうね」など、いかにもありそうな話です。これは、はたしてお子さまにとってプラスなのでしょうか。 答えはNoです。なぜなら、ホンキで取り組まない全てのものは「ムダ」になる可能性が非常に高いからです。ショパンが弾ける前にピアノを辞めてしまうなら、地区大会で勝つ気もないままにテニスを辞めてしまうなら、いっそ始めからやらなければよいのです。他にすべきことがあったはずだからです。 「そうは言っても、うちの子は将来医者になるのだから、絵画教室でホンキになって、万が一“ボクは画家になる!”と宣言されたらどうするんですか」 大丈夫です、あなたのお子さまが、ベレー帽をかぶってモンマルトルに立つ似顔絵描きになる可能性は限りなくゼロですし、まして村上隆にはなれません。 お子さまが絵に夢中になったら、「画家になったらどうしよう、食べていけない」と焦り、楽器に熱中すれば、「ピアニストになると言ったらどうしよう、職がない」などと心配し、読書をすれば、「文系に進むと就職が危うい」などと考えるのは親のトンデモ勘違いです。取り越し苦労、というものです。 子どもが今夢中になっているもの=未来の職業、と考えるのはまちがいです。 楽しいものに惹かれるのは当然ですし、またそのような道を準備したのは親です。それが、道半ばで、「お楽しみはここまで、これからは受験対策に切り替えます」と言われると、子どもはダブルバインド状態です。 習い事を続けるメリットはたくさんあります: 1.学校・塾・親以外の大人と接する機会ができる… 有意義な体験談を聞くチャンスが増える上に、 お礼状を書く、挨拶をきちんとする、など実践的なしつけになります。 2.達成感が得られる… 真剣に取り組んでこそ得られる結果があります。どうすれば良い結果が出せるのか、簡単です。何らかの賞をゲットするまで辞めなければよい、それだけです。 3.履歴書が華やかになる… アメリカのトップ大学に入るために、SAT(アメリカ版センター試験のようなもの)の満点を目指して、それが達成できれば合格すると思っている人はまさかいないでしょう。オリンピックの代表、飛行機のパイロット、プロのデザイナー、数学の天才(これらはSummer in JAPANに応募してきたハーバード生のほんのごく一部です)、彼らのこの経歴と近い将来彼らが選択する職業に100%の関連性はおそらくありません。 このように、野球に打ち込むと「野球選手になる」、音楽は「音大に進む」、などと心配することはないのです。なぜ、一つしか選べないと決めつけるのですか。子どもは、「たくさんのことが同時にできる、柔軟性の高い生き物」です。 信じましょう、お子さまの可能性。「プロゴルファーになる」「バレリーナになる」いいじゃないですか、私達大人は子どもの夢にとことんつきあう余裕ももちましょう。ただし、好きなことと職業の選択は別物です。 Summer in JAPAN 2014開催決定! ーーーーーーーーーーーー ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 その1 公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
田舎の公立小中高からハーバードへ、18年間塾代ゼロ円!への道
廣津留真理の0歳から18歳までの“子育て応援日記”その1 〜数字から見る子育て概論〜 生まれた時は、人類はみなかわいい赤ちゃんです。 赤ちゃんが、時の経過と共にさまざまな個性を帯びて、異なる人生を歩んでいく過程は楽しくもあり、苦しくもあります。 子育てをする親は、人生を2度楽しめる、といいます。当然、その2度目はできるなら失敗したくない、我が身を反省して、自分の過ちを修正する方向で進めたいものです。私もそうです。 自分の子育てもさることながら、長年英語教師としてお子さまと教室で接して気づくことが多々あります。これから子育て*をされるママやパパ、イクメンや孫育て祖父母様に、何かの参考になれば、と数回にわたって“実践、子育ては“「今という時間」を慈しむもの”について書いてみます。(*ここでいう子育ての定義は0歳から18歳までです) ________ 文科省の学校基本調査(H25年5月)によると、 小学校の6学年の在籍数は 1,168,689人 中学校の卒業生数が 1,185,068人 高等学校の入学者が 1,144,039人(専修学校除く、工業・商業・農業科ほか全て含む) H25年の大学学部進学者が 614,182人 専修学校への入学者は 319,670人 です。 大学の数は全国で782校(国立86,公立90,私立606)ありますので、 早い話が、全国の小学校に通うお子さまの半分以上は大学生になります。 このような、「誰でも大学生になれる」状況の中、いまだに高度成長時代のような感覚で小学生のうちから「受験対策」をするのは果たして正解でしょうか。待っている未来は疑似ホワイトカラーのレッドオーシャン、になりかねません。 お金と時間を使って、お子さまの貴重な潜在的才能を埋もれさせていることになったらどうしますか。 とはいえ、親として「子どもに少しでも良い教育・未来を」と考えるのは当たり前です。もっともだと賛同します。 では、仮に、よりよい教育が下記のような大学のことだとして、その入学定員をご覧ください。 全国の医学部の1年生総数は8,979人(女子2,959人) 東大の入学者数は3、095人(文1・・440人、理3・・101人) ハーバード大学の日本の高校からの入学者数は3名、 です。 116万人の小学生のうち、これらの1万人の子どもたちが合格した要因は、ほとんど家庭環境(親が勉強を教えている、文化素養が家族にある、代々そういう家系である、など)または地頭(その子に元々備わっているとしか思えない瞳の輝きや聡明さから醸し出されるオーラで、その正体は現在未解明)またはその両方、といっても過言ではありません。 この受験の現実に対応する方法は3つあります。 1.これは格差だ、ゆるせない・・・子どもたちの学習環境や受験システムの改革が必要になるだけではなく、「学び」「家」「社会」の概念そのものの変革が迫られます。現在、世界中にこれを達成している国はないでしょう。 2.そうなのか、ではうちもそんな家庭になろう・・・親が夜中に教材を作る・参考文献を読みまくる・博物館や演奏会、旅行に連れて行く・教養のある大人にどんどん会わせる、など親の多大なる努力が必要になります。 3.みんながやっているから、塾や問題集を使ってこどもの隙間時間を埋めるのは今後も続けていく。そのうち1万人に入れるかもしれない。 3は非常にリスキーです。3は、大学を「小中のような義務教育の延長線上にある、権威ある高等教育機関」と見なす傾向にあり、大学がもはや単なる商品、コモディティー化しつつあることが認識されていません。(そうならないように改革を行っている大学数校には心から拍手を送ります!) つまり、お子さまの10人のうち9人はやらなくてもよい努力(学校で習ったことを貴重な放課後や土日にまた復習する、模試や問題集をありえないほど解く、など)に若い時間を費やしていることにそろそろ気づくべきです。その練習問題は、今、世界的に見て、お子さまが解く価値が本当にありますか? そのように小学校から涙ぐましい努力を重ねても、社会状況からくる現実は下記のように大変厳しいものです。 現在、大学卒業後の就職率は67.3%、 安定的な雇用に着いていない者は20.7%、 1万人に入れても決して安心はできません。今後、職業の入れ替わりが大変激しいことが予想されるからです。 そんな今、上記1,2,3のような「今の受験対策」では満足できない層が着実に現れています。 その方々は、日本で現在評価される「学力」以外にも、子どもの能力の可能性は果てしなく広がっている、と考えます。彼らは現状の受験では満足しません。受験は社会の未来の姿を反映させる必要がある、と考えているからで、大学受験の現システムはこれにかなっていません。 その層が海外大学受験を考えるようになってきています。 では、今社会で必要とされる能力、今流行の海外大学受験で必要とされる学力以外の能力、の共通点は何でしょう。 それは、 1.チームとして動く際のリーダーシップ・大局観・協調性・対話力 2.個人として突き抜けた独創性・壁を越えられる力 3.総合的には、チームとしても個人としても常に進化できる、困難を克服できるパワー です。それを支える家族の力、が大きいことは言うまでもありません。 このように、大学受験の世界も日々進化,変化しています。 18歳までの時間は親が思うよりも早く過ぎていくものです。 ご家庭で、もう一度、学校以外の時間を見直してみませんか。 ハーバード生と学ぶ英語ライティングセミナーSummer in JAPAN2014開催決定! ーーーーーーーーーーーーー ひろつるまりの子育て応援日記シリーズはこちら: ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−4 どうしたら「突き抜けた人」になれるのか ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−3 田舎の学問、京の昼寝、の意味するもの ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−2 さとり世代に足りないもの〜20世紀型授業からの脱却〜 ひろつるまりの子育て応援日記 前夜祭1−1 「大学入試改革」でも上位層は変わらない〜親のホンネ・先生のホンネ […]
廣津留真理の子育て応援日記:どうしたら「突き抜けた人」になれるのか
廣津留真理の子育て応援日記 前夜祭1−4 田舎の学問より京の昼寝、の続きです。 今教育界が流行させようとしているのは、「いわゆる西洋文明が起源のあらゆることをまずは理解しよう」運動、です。 これは、日本の教育や学問の制度を整理する上でかかせない作業だと賛同します。 ですが、政治・経済・民主主義・資本主義・芸術・スポーツ・宗教・神話・広義の文章テクニック、などを必死に勉強して、理解したところで、「突き抜けた人」にはなれません。 世界中の「大活躍」している人をよく観察していると、共通点に気づきます。 これは、子育てや入試にも応用・実践が可能です。 「突き抜けた人」にはこの2種類がもっとも多いのです。 1.何らかのきっかけで、ひとつの得意分野をひたすら追求している人。かつそれが世界の動きとマッチして理解者が多数いる場合。 2.制度の先を行っている人。死ぬほど苦労したか、大失敗をして困難を克服した人に多い。 つまり、現実問題で子育てや入試を考える時、 「筆記試験の受験科目対策」や「人間性や多様な価値を考慮する入試対策」をどんなに必死でやっても、1と2の人にはかなわない、 のです。そして世界のトップ大学がほしい人材はまさにこの1と2の若者なのです。 であれば、親としてすべきことは、 1.「なんらかのきっかけ」を子どもに与えるような家庭環境であるかどうか我が家を確認して、 親子間の本気の対話を増やし、塾や学校以外の広い世界をみせる。 2. 大失敗するか、死ぬほど苦労した結果、「既存の制度そのものを疑う→飛び越える」ような子どもに育てる。 子どもに「ホンキで失敗してみろ!」とホンキで言える親になる。 しかありません。 そもそも、「突き抜けた人」を目指すのは、行為自体が矛盾しているようですが、少なくともこれを利用しない手はありません。 突き抜けた人を目指すセミナーSummer in JAPAN2014開催決定! […]